MRI装置の安全講習を開催しました

当院のMRI(Magnetic Resonanse Imaging;磁気共鳴画像)装置は8月に更新する予定です。
現在の0.3テスラから1.5テスラに磁場が強くなり、今まで以上に質の高い画像を得られるようになります。正しく使えば医療的に大変有用ですが、誤った使用方法は思わぬ事故を引き起こす可能性があります。
そこで1.5テスラ装置の導入にあたり、より安全にMRI検査を進めていけるよう、看護師を対象にした安全講習を開催しました。

MRIに関する事故の一つに吸引・吸着事故があります。MRI装置は使用していない時も常に磁力が発生しており、鍵やハサミ、カッターなど金属製の物をポケットなどに入れていると磁力で強く引っ張られ、飛んでいってしまう可能性があり大変危険です。大きい物ではストレッチャーや酸素ボンベなどもMRI室専用の物でなければ事故の危険性があります。
入室前の持ち物チェックが重要となります。

また、磁力への注意のほか、検査時に発生する電磁波によって金属が熱を帯びることにも注意が必要です。
検査前の確認としてはペースメーカーなどの体内に留置してある金属をはじめ、化粧品にも金属が含まれるものがあるため、患者さんにはできるだけ落としていただくようお願いしています。

参加者は、MRI装置の仕組みから、事故の事例紹介や事故発生時の対応、MRI室内に持ち込まない物リストなどを学びました。

最後に、撮影する技師、患者さんをMRI室へ搬送・案内する看護師の双方が十分に注意を払い、お互いにチェックしあいながら安全に検査を進めていきたい旨がMRI検査を担当する放射線科長から伝えられ、講習は終了となりました。

MRI安全講習